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2009年「第2回冬のつどい」in東尋坊報告


報告者 茂 幸雄

日時:2009年12月5日(土)
開催場所:佐野温泉(福井県福井市)
参加者:総勢28名(内、体験者7名)

自殺を防止するには、自殺企図者に対して「止める」「寄り添う」「支える」の3つの支援を行う事により 多くの自殺を食い留める事が出来ると考えており、今回は「夏のつどい」に次いで2回目の「冬のつどい」であったため 「支えるとは」「自殺を防ぐには」の2点に的を絞り、これをビンゴーゲームに織り交ぜて語り合いました。

<開催目的> 1.自殺企図者のエンパワーの支援
2.自殺企図者とサポーター、知識人・マスコミ関係者らとの交流
3.自殺体験者のメッセージを汲み取る

<プログラム>
この1年間のあゆみ、国会議員との意見交換、人生ビンゴ、懇親会(語り合い)、東尋坊訪問

<内容の要約>
1.この1年間のあゆみ報告
保護者数55人(累計223人)、シエルター数22ヵ所、自殺防止対策速報20回、講演38回
訪問者に対する講演9回、会員数168人(ささえあい90人、東尋坊78人)
2.国会議員との意見交換
自殺防止対策基金は1期内の計画であるが、恒常的な継続が必要である。(報告)
父子家庭に対する支援も今回の法案に織り込んでいる(質疑への回答)
3.人生ビンゴ
ペーパーに番号を付し、匿名による「支えるとは」「自殺を防ぐのには」について意見を書いてもらったもの を抽選箱に入れ、一枚づつ開封して書かれている内容について意見交換を行った。
4.懇親会(語り合い)
一同に会して旬もの「越前ガニ」を賞味し、談笑しながらの交流会とラウンジでのカラオケ大会
深夜(午前2時ころ)まで、体験者とサポーターらが輪になり語り合った。
5.東尋坊訪問
体験者全員(7人)が東尋坊に集まり、全員で手作りの昼食をとり、 パトロールしたあと再会を約束してそれぞれ帰省。
<参加者の声 (キーワード)>
1.「支え」について思い浮かぶ言葉
心、繋がり、家族、寄り添う、援助、傾聴
2.自殺を防ぐには
声をかける、つながりを持つ、目配り、国政で、傾聴する社会、総合相談窓口を、 心が支えあえる社会づくり、総合力で対処する、全国民的なサポート体制の構築。
<社会への提言>
・毎日の様に都会では列車飛び込み自殺が発生している。民間人が立ち上がり、民間人による巡回パトロール隊を 育成する必要がある。
・自殺の多発場所と呼ばれている場所へ行くのは、そこには自分の悩み事が解決出来る何かがあると思い尋ねている。 そんな場所は「安心出来る場所」に生まれ変わって欲しい。
・「いのちの電話」など、国内には多くの相談所があるが、そこで見えてきた同じ悩み事を解決する
回答内容を開示し、聞く誰でなく、その対策を行政にも訴えて欲しい。
・死にたくなる時間帯がある。その時間帯に対応してくれる相談所が欲しい。
・NTTの104番が、相談できる場所をダイレクトに案内する様にすべきである。
・マスコミは、私たちの「心からの訴え」を報道して欲しい。

以上


2009年「第1回夏のつどい」in東尋坊報告


全国で初めての「自殺を考えたことのある人、試みたことのある人」たちの交流会『夏のつどい』を開催した。

日時:2009年7月31日(金)〜 2009年8月1日(土)
開催場所:六呂師高原(福井県勝山市)
参加者:総勢36名(内、体験者16名)

自殺を防止するには、自殺企図者に対して「止める」「寄り添う」「支える」の3つの支援を行う事により、 多くの自殺を食い留める事が出来ると考え、活動しています。しかし、水際で思い留まっても、 その後人生を再出発することができるよう本人の回復力を支えることが重要となる。

<開催目的>
1.自殺企図者のエンパワーの支援とそうしたことが継続的に行われるための第一歩づくり
2.自殺企図者による体験交流の場の運営ノウハウの蓄積(プログラムモデルを構築)
3.自殺体験者からの社会へのメッセージを集め、社会に発信していく(マスコミ発信)

<プログラム>
自己紹介に始まり、昼の自由行動、バーベキュー、絆の会T・U・V、夜の自由行動

<参加者の様子>
体験者、体験者でないというこころの垣根を超えた交流を前提に、日常を過ごすことを目指した。 参加者の中には特定の人と個別で話すことはできても、大勢の中に身を置くことを好まない人、 フラッシュバックを起こすなど、緊張の高まりから精神的動揺が生じる可能性が予測されるため、 開始直後に「個人申告書」を書ける範囲で記載してもらった。プログラムの途中で退座した参加者には、 血圧測定や脈拍などの測定をしながら今の気持ちを表出しやすいよう傍で見守り、安心できるよう努め、 また身体的にも緊張感のある人には横臥し休息をとることを促した。夜の自由時間には心配だった方たちは自ら参加し、 手作りおにぎりをほおばりながら談笑や、カラオケで歌うなど共に楽しく過ごした。

<参加者の声と今後の課題>
・ここ何十年もの長い間、大勢の人と輪になって話をした事が無かったが、今回の集いは、 自分の若い時の思いが蘇った。また、同じ"自死"まで考えた人との会話は、年齢の差を感じず、何のわだかまりも無く、 遠慮なく話ができて終始楽しかった。
・見ず知らずの人や知人には絶対に自分の生い立ちなどは話せなかったのに、 今回は何故か誰にでも率直に話をすることが出来、胸の中にあった荷物が取り除かれて軽くなった。
・これまで専門家に相談した時、いつも「経験者では無いから絶対に自分の気持は理解はできないはずだ」と思い、 何時も批判の目を持って話を聞いていたが、今日、悩みは違っていても「体験者との話し合い」であったことから スムーズにお互いの言葉が胸の中に入って行き、何もかもがストレートに聞き入れることが出来た。
・マスコミの人と対等に話ができ、今まで自分の訴えなんかマスコミ(世間の人)は聞き入れてはくれないと 思っていたものが、今日は、自分の訴えを大勢の世間の人に訴えている様な感じがして気持ちが晴れた。
※FDネットワークプログラムの一環であるこのつどいが、気持ちを一歩前進することができ、
またトレーニングの機会にもなったと考えられ、次回の企画メンバーとして可能な範囲で参加するなど、 自信や自尊心の回復に向けたプログラム構築が必要であると思われた。

<社会への提言>
・自殺の多発場所と呼ばれている場所へ行くのは、そこへ行けば自分の悩み事が解決出来ると思って尋ねており、 それは、「死への道程」であり、「何か安心出来る場所である」との思いから発動し、 安心出来るものが何も無いため「死」を選択していると思われる。
・全国に、多発場所と言われる場所を「安心できる」場所として創造して欲しい。
・NTTの104番が、相談できる場所をダイレクトに案内する様にすべきである。
・一人で良いから同伴してくれるケースワーカーが欲しい。